今日から8月。なんだか台風の襲来で始まりそうですね。

早くも7日が立秋、秋が始まります。残暑はまだまだ厳しいですが、だんだんと虫の音も聞こえてくるようになるでしょう。日没も徐々に早くなっていきます。夕涼みをしながら星空を眺めてみませんか?

7日に秋が始まるとは言え、暗くなって間もない21時頃に夏の星たちが見頃となるのは8月になってからです。
東を向いて頭の真上の方を見上げると、夏の大三角を見つけることができます。こと座のベガはほぼ頭の真上でしょうか。わし座のアルタイルとはくちょう座のデネブは、地平線に対しほぼ水平に並んで見えます。ベガは七夕伝説に登場する織女、アルタイルは同じく牽牛です。7月7日はとっくに過ぎてしまいましたが、七夕は元々は旧暦七月七日に行われていた行事。まだまだ“これから”です。今年の旧暦七月七日は8月29日(金)。国立天文台は、いわゆる旧暦の七夕を「伝統的七夕」と呼び広めています。皆さんもこの日、“二度目”の七夕を楽しんでみてはいかがでしょうか。

南の空にはいて座が昇ってきています。先月とりあげたさそり座同様、あまり空高くまで昇ることがない星座なので、南の空が開けた場所で探してみてください。目印は、北斗七星に似た“ひしゃく形”の星のならび「南斗六星」です。また、さそり座の上には巨大なへびつかい座があります。しばしば将棋の駒のような形に星がならんでいる、と言われますが、明るい星が多いわけではなく、その巨大さも相まって見つけるのは難しいかもしれません。へびつかい座の頭の星ラスアルハグェ(2等星)は、夏の大三角をベガとアルタイルを結ぶ線で折り返すと見つけることができますよ。

続いて8月の天文現象をご紹介しましょう。

【8月12日】金星が木星が(見かけ上)大接近!
明け方の東北東の空で、明けの明星・金星と木星が、角度にして1度まで接近して見えます。金星は太陽、月に次いで明るく見える星、木星は金星に次いで明るく見える星ですから、空に見える天体の明るさNo.3とNo.4が近づいてならんで見えるわけです。きっと見ごたえがありますよ!ただしかなり低空なので、東~北の空が十分に開けた場所で見るようにしましょう。
※下の画像は8月12日3時の様子をシミュレートしたもの

【8月13日】ペルセウス座流星群が極大
毎年恒例、夏の風物詩でもあるペルセウス座流星群がこの日の明け方に極大を迎えます。ただし、今年は月明りの影響が大きく、見られる流れ星の数はグッと減ってしまいます。特に市街地では1時間に数個くらいしか見えないでしょう。それでもチャレンジしてみる価値はありますよ。ペルセウス座を探す必要はありません。なるべく空をひろく見わたしましょう。ただし月を直接見ないように!
※下の画像は8月13日3時の様子をシミュレートしたもの

【8月16日】プレヤデス星団の食(すばる食)
この日の深夜から翌17日未明にかけて、プレヤデス星団(すばる)の星々が月に次々と隠される「プレヤデス星団の食」が起こります。月が明るく、プレヤデス星団もそこまで広がりがある天体ではありませんので(散開星団の中では特段に見た目は大きいのですが)、双眼鏡で見ることをおススメします。
※下の画像はいずれも8月17日0時の様子をシミュレートしたもの