博物館実習四日目の9月7日は教育普及事業実習の日。「つくってあそぼう!科学のフシギ」を企画・開催しました。

教育普及事業実習「つくってあそぼう!科学のフシギ」種子模型コーナーの準備

ーーーーーーーーーー
 本日、9月7日 日曜日は2025年度博物館実習 第4日目でした。出勤時は涼しい風が吹いていて、連日の猛暑の小休止のような爽やかな朝でした。
 午前8時30分に朝礼を行い、午前9時からは午後1時15分から開催いたしました、体験学習「つくってあそぼう!科学のフシギ」の準備を行いました。私たちの班は折り紙でつくる「種子模型」のコーナーを担当し、必要な材料や備品を集めたり、コーナーの看板を作成したり、作り方の説明書きを書いたり役割分担をしてコーナーの準備を進めました。
 私は班での準備とは別に、会場内の黒板に体験学習の題字とイラストを描いたり、立て看板に会場内のマップを描いたりと、全体で必要な装飾の一部を担当しました。題字とイラストは、仲間たちと大きさや全体でのバランスを確認しながら、時間をかけて取り組みました。そうして黒板の装飾を終えてからは班に戻り、練習を兼ねてサンプル用の模型作成を行い、手順を確認しました。
 午前11時半からはリハーサルとして各班から2名ずつ、自らの担当外のコーナー2つを分担して体験しました。いわゆるデモンストレーションです。それにより改善すべき点の発見や、その改善策の考案を行いました。私はスライムづくりコーナーを体験し、実際に実習生に教わりながらスライムを作りました。実践することで改善すべき点が初めて浮き彫りになることもあり、その後のデモンストレーションの総括と昼休憩までの残り時間で改善すべき点の確認・修正をしました。
 午後1時からは最後の総仕上げをし、予定より前倒しの午後1時10分ごろに体験学習がスタート。私は作り方を教えるにあたり、「植物の種子の模型を作って飛ばす」ということよりも、「くるくる回るおもちゃを作って遊ぶ」という工作と遊びの体験に重点を置き、あえて種子の説明はせず、はじめにサンプルを使って模型を飛ばして「どれが作りたい?」と尋ねて、すぐに工作に取り掛かれるようにしました。するとある子が遊んでいるようすに興味を持った他の子もやって来て…と、連鎖するようになったのが印象的でした。模型の種類は①ニワウルシ、②フタバガキ、③ボダイジュ、④カエデ、⑤アルソミトラの5種類でしたが、私が見ていた限りで小さな子どもたちに圧倒的人気を誇ったのは①ニワウルシでした。サンプルを飛ばしてみせると声を上げて笑う子もいて、体験学習とはいえ子どもたちの笑顔を引き出せたのはとても楽しい経験でした。
 午後3時15分になり、体験学習の時間を終えてからは撤収作業と反省を行いました。デモンストレーションでは分からなかった「現場で生じる問題」も多くありました。私たちの班では折り紙を切るのに時間がかかったこと、飛ばして遊ぶスペースが隣の「かみとんぼ」コーナーと混ざってしまい混雑したこと、説明書きが難しかったこと、はさみを机の上に剥き出しで放置してしまったこと、種類が多かったこと…色々な問題点が挙がりました。班員だけで対処できるものもあれば、場所の都合で改善が難しいものなど様々です。小さな子どもを対象とした体験学習における具体的な注意点や企画において意識すべき点を身を以て学ぶ貴い機会となりました。
 体験学習の反省を終え、午後4時から終わりまでは展示制作実習に取り掛かりました。実習生全員で担当決め、展示資料候補の有無や参考文献にあたる書籍の確認と、それに伴う資料の関連情報収集の役割分担を行い、次回の朝からすぐに作業に取り組めるよう準備を整えました。
 次回からはいよいよ展示制作に本腰を入れていきます。最終的にどんな展示ができあがるのか、楽しみにお待ちいただければ幸いです。
東 桜子(鶴見大学)
ーーーーーーーーーー

教育普及事業実習「つくってあそぼう!科学のフシギ」会場の様子
教育普及事業実習「つくってあそぼう!科学のフシギ」スライムづくりコーナーの様子

ーーーーーーーーーー
 今回の教育普及事業「つくって遊ぼう科学の不思議」で私はスライムづくりワークショップを担当しました。たくさんの子どもたちに参加していただき、とてもにぎやかで楽しい時間になりました。大きな事故もなく無事に終えられて、本当によかったです。
 実際に運営にかかわってみると、準備段階から学びが多くありました。最初の買い出しの際に必要な個数をきちんと確認しておくべきだったことや、自分たちの作業台にも新聞紙を敷いておく必要があったことなど、実際にやってみて気づくことが多かったです。看板やドアの位置を事前に把握することも、次回への課題だと思いました。その一方で、整理券を用意したのはスムーズな進行につながり、良い工夫だったと感じます。
 活動中は、子どもたちが一生懸命スライムを作っている間に、親御さんからスライムのことだけでなく教育実習についても多く質問をいただくこともありました。スライムを楽しんで頂くことだけでは無いことを学びました。また、直接触らないことのメリットや、材料を少しずつ分けて入れる大切さを伝える場面もあり、説明の仕方を工夫する必要性を実感しました。「ちょっと入れてね」という言葉では分量があいまいになるので、目安の線を入れておくべきだったと反省しています。
 子どもたちが「楽しかった!」と笑顔で帰っていく様子を見て、学びは楽しさの中から始まるのだと改めて感じました。今回の経験を、今後の学びや活動に活かしていきたいです。
朝田真梨華(聖心女子大学)
ーーーーーーーーーー

教育普及事業実習「つくってあそぼう!科学のフシギ」かみとんぼづくりコーナーの様子
教育普及事業実習「つくってあそぼう!科学のフシギ」種子模型コーナーの様子