担当者の体調不良につき、執筆・公開が遅くなったことお詫び申し上げます。
12月になって、ようやくすっきりと晴れる日が増えてきました。必ずしも西高東低の強い冬型の気圧配置となっているわけではなく、移動性の高気圧が次々と日本列島上空を過ぎ去っている感じで、遅めの秋晴れ?とにかく星を見るうえでは、晴れてくれるのはありがたい限りです。ただ乾燥が続くと風邪もひきやすく、火事も起こりやすいので要注意ですね。

秋の四辺形も傾き始め……冬の星たちが徐々に東の空に姿を見せてき始めました。ただ冬の大三角や冬のダイヤモンドが宵の空高くに見えるようになるのは、まだ少し先ですね。
おうし座のプレヤデス星団は今時分の方が”高すぎず”見やすいかもしれません。オリオン座の三ツ星を西の方へ伸ばしていくと見つけられますよ。


プレヤデス星団は、和名を”すばる”ともいい、1000年以上前から日本人に親しまれてきている天体ですが、最近、もっと巨大な星の集まりの一部ではないかという研究成果が出るなど、まだまだ謎大き天体です。肉眼でかんたんに見ることができる貴重な星団のひとつでもありますから、ぜひ探してみてくださいね。
続いて12月の天文現象をご紹介しましょう。
【12月14日】ふたご座流星群が極大
三大流星群のひとつに数えられるふたご座流星群が12月14日の夕方(日本時)に極大を迎えます。暗くなり放射点が昇ってくる21時くらいから、下弦過ぎの月が昇ってくるまでが勝負でしょう。なるべく空が暗いところ、開けたところで観察してくださいね。空の特定の場所を見る必要はありません。ふたご座流星群だからといって、ふたご座を探す必要はないのです。

【12月31日】すばる食
今年4回目、そして最後となるプレヤデス星団の食(すばる食)が、年の瀬も迫った12月31日の深夜に起こります。とはいえ上弦のほぼ4日後と月がかなり明るく、しかも平塚ではプレヤデス星団の星々をほとんど隠しません。下の図はプレヤデス星団に対する月の動きをシミュレーションしたもの(左から22時、23時、24時)です。あまり意気込まずに、年越しを兼ねてぼんやり眺めるのがいいかもしれませんね。

初日の出については、また追ってご案内しましょう。