皆さん、水星を見たこと、ありますか?
太陽系の惑星のうち、太陽にもっとも近い軌道を公転する水星は、なかなか見る機会に恵まれません。地球からだと、太陽から一定の角度以上に離れて見えることがなく、夕方の西の低空か明け方の東の低空にしか見ることができないからです。そんな水星ですが今夕から7月5日にかけて観察できるチャンスがやってきます。実は今年2025年中では最も好条件!

上の星図は、日没45分後の水星の位置を一日ごとに表したものです。日没時刻は6月26日が19時02分、7月5日が19時01分です。まだまだ空が明るい時間帯なので、肉眼でも見えますが、双眼鏡を使った方が探しやすいでしょう。ちなみに高度10度というのは、地平線からいっぱいに伸ばした腕の先の握り拳1個分の高さです。低い!ですが、これでも高い方なのです。とはいえやっぱり低いので、西北西の空が開けた場所で観察するようにしましょう。
ちなみにもっともおススメなのは6月27日(金)です。明日は細い月が水星の真上にやってきます。月も見やすい”太さ”ではありませんが、水星よりは格段に見やすいのでいい目印となるでしょう。梅雨時でお天気が微妙かもですが、晴れたらぜひチャレンジしてみてください。
下の画像は2022年1月4日に博物館屋上から撮影した月と水星。月の右手、高麗山のすぐ上に見える光点が水星です。
