実習中盤となる4日目は、実習生自らが企画した教育普及事業を実施しました。「土器ドキ 縄文デザイナー ~もようをつけよう~」と題した今回の事業は、小学校3年生~6年生を主な想定対象とし、縄文土器づくりの中でも特に模様付けについて体験させることに焦点を絞った企画です。実習生が二班に分かれて、実施者役と参加者役を交互に体験しました。

↑行事実施前にミーティング。

 実際に実施してみると、参加者側は、実施者側の狙いであった模様付けよりも器づくりそのものに気を取られてしまう、専門技術や知識が足りないため、適切にアドバイスをしたり、興味を持続させたりすることが難しい、といった問題点が浮かび上がりました。

↑縄文時代にも使われていたと考えられる竹べらや貝殻などの道具を使って油粘土に模様付け。本来の想定対象である小学生の目線で体験できた?

 実習生自らが企画した行事とはいえ、実際に土器づくりの経験がないため、実施は試行錯誤の連続だったようです。博物館の事業が学芸員の専門性に支えられていることを、あらためて感じてもらえたのではないかと思います。