博物館のワーキングループ活動では、室内で標本や資料を見るだけでなく、野外に出て実物を実際にその場で見ることも大切にしています。昨日行われた地質分野のワーキングループ「相模川の生い立ちを探る会」の第282定例会では、「足柄平野の治水・湧水」をテーマに野外観察を行いました。

酒匂川が作った平野である足柄平野の中・南部を酒匂川沿いに歩き、酒匂川の河原石と川の成り立ちや、平坦な足柄平野の地形と土地利用、国府津-松田断層が走る大磯丘陵西端の断層地形、地下水が自噴する自噴井などを観察しました。また、酒匂川は河床が高く氾濫が多い暴れ川だったということで、川沿いに残る江戸時代以降の治水事業とその痕跡についても観察することができました。

富水駅の自噴井

富水駅のそばから湧く自噴井を観察

河原で石を分類する会員たちの様子

酒匂川の河原で河原石を分類しました