去る2024年4月20日(土)~21日(日)、当館で日本天文学オリンピック委員会主催の第17回国際天⽂学・天体物理学オリンピック(以下、IOAA)日本代表候補を対象とした宿泊研修が行われました。

IOAAとは、国際科学オリンピックの一つ。2007年に第1回が開催されましたが、日本は昨年が初参加(それでも全体3位の成績を収めた生徒が!)でした。その名の通り、天文学や天体物理学に特化した科学オリンピックで、学問の成績を競うことはもちろんなのですが、参加生徒同士の国際交流も大きな目的の一つです。

今回の研修は、第17回IOAAの予選を兼ねた第3回日本天文学オリンピックを勝ち抜いた第17回IOAA代表候補6人を対象にしたもの。選手同士の交流を目的としたアイスブレイクに始まり、望遠鏡のしくみや使い方、組み立て方の実習(IOAAでは望遠鏡を使った観測試験もあるのです)、球面三角法などの講義が2日間にわたって行われました。あいにくの曇天で望遠鏡を使って実際に星を導入する練習はできませんでしたが……。
プラネタリウムでは、同委員会の相談役でもある塚田学芸員が天球座標や現地で見える星座・天体について解説しました。2024年のIOAAはブラジルで開催されます。代表選手たちは私たち日本人には馴染みがない、赤道以南の星空を相手にする可能性があります。プラネタリウムでの実習が少しでも彼ら彼女らの役に立てば幸いです。

第17回IOAAは2024年8月17日~27日の開催です。日本代表の皆さんの健闘を応援しています。