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相模川の生い立ちを探る会 2004年10月 石橋〜湯本

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「相模川の生い立ちを探る会」 活動の記録

第154回 2004年10月17日 石橋〜箱根湯本


■箱根古期外輪山の溶岩

○コース:根府川−石橋−玉川林道−白銀林道−箱根湯本

今回は、箱根古期外輪山を横断する形で、箱根の外輪山斜面沿いの林道を歩き、「外輪山溶岩を見る」をテーマに、箱根古期外輪山がどのような溶岩や火山砕屑岩からなっているのかを観察しました。石橋から玉川沿いの玉川林道を聖橋まで登り、その後白銀林道を西へ歩いて台の茶屋を経て箱根湯本へ下りました。
 石橋へ出る海岸線では、道路沿いから海岸に露出する安山岩溶岩の流れや傾きを観察しました。米神では海岸に下りて白い斜長石斑晶に富む安山岩溶岩と下位に見られる赤く焼かれた火山灰層を観察しました。

玉川林道では、外輪山が溶岩と火砕岩の互層からなっていることが何度も確認できました。6・7枚の溶岩が観察でき、斜長石斑晶に富むものが多いものの、斜長石や輝石の斑晶量に違いがありました。一部に無斑晶質な溶岩も認められました。溶岩が重なっている場所にある火砕岩は溶岩によって、すべて赤く酸化していました。
 白銀林道からは古期カルデラ内に新期外輪山や中央火口丘が見られました。

外輪山溶岩の海食崖を望む 米神海岸の溶岩
▲海岸道路から見る外輪山溶岩の海食崖と溶岩流。遠方に大磯丘陵・丹沢を望む ▲米神海岸では外輪山溶岩を観察する。斜長石に富む輝石安山岩であった。
溶岩流を観察 溶岩中の板状節理
▲玉川林道で、安山岩溶岩を観察する。何枚もある溶岩は斑晶量が微妙に変化する。 ▲溶岩には下部に板状節理が上部に柱状節理が発達するものが見られた。
赤色に酸化した火山灰を観察 赤色に酸化した火山灰
▲上位に重なる溶岩により赤色に酸化した火山灰を観察する。 ▲上に溶岩が重なると火山灰は、溶岩の熱により赤色に酸化している。
新期外輪山を望む 位置を確認する
▲白銀林道からは古期カルデラ内に新期外輪山や中央火口丘が見られた。 ▲ルートの途中では、何度も現在位置を地図で確認する。

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