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自然探偵と冬も緑の草たち<越年草> 平塚市博物館公式ページ

    カラスノエンドウ<越年草(えつねんそう)>

霜がおりたカラスノエンドウ カラスノエンドウの花
霜のおりたカラスノエンドウ カラスノエンドウの花

物子「わあ、寒そうな写真。霜(しも)がおりたのね。」
博「これがカラスノエンドウなのか。春に花が咲いている時とずいぶんちがうみたい。」
探偵「葉っぱが小さいから、ちがう植物に見えるね。カラスノエンドウはヤハズエンドウという別名もあるんだけど、秋に芽を出すんだ。そして茎を少しずつ伸ばしながら冬を越し、春に花を咲かせて、その後枯れてしまう。多年草とちがって、寿命が1年以下で短い草だ。そういう草の中で、春に芽を出して秋に枯れる草は1年草、カラスノエンドウのように秋に芽を出して春に枯れる草は越年草と呼ぶんだ。」
博「越年草にはほかにどんな種類があるの?」

トウダイグサ 霜のおりたホトケノザ オオイヌノフグリ
地面に葉を広げるトウダイグサ 花に霜がおりたホトケノザ 咲き始めたオオイヌノフグリ

探偵「たとえば、写真を出したような種類だ。越年草は冬の間も生長しているから、暖かい日だまりに生えていたり、気温の高い日が続いたりすると、花を咲かせることも多いよ。ところで、カラスノエンドウも入れたこの4種類に共通の特徴はなんだと思う?」
物子「科もバラバラだし、花の色もちがうわよね。」
博「分かった。生えている場所じゃない。どの草も畑のまわりに多いもの。」
探偵「よく気づいたね。越年草のほとんどは、道ばたや田畑のまわりに生える人里の植物だ。そのルーツをたどると、オオイヌノフグリは100年くらい前に日本に持ち込まれた帰化植物、それ以外の3種類は史前帰化植物(しぜんきかしょくぶつ)といって、大昔に農業が大陸から日本に伝わってきた時に、作物にまざってやってきた雑草だと考えられている。もともと、日本の冬は寒いだけじゃなくて乾燥するから、植物にとって生活しにくい。だから越年草というくらし方は日本の気候にはあっていないんだ。だけど、世界には地中海地方のように冬は寒くても雨がよく降る地域もあって、そういう所では乾燥する夏が植物にはくらしにくい。そこで越年草というくらし方が生まれたんだね。それが、いろんなルートで日本にやってきて、人里近くで定着しているわけだ。」
物子「カラスノエンドウやホトケノザももともとは外国の草だなんて知らなかったけど、身近な草にはそういう種類が多いのね。」


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