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相模湾海底谷に続く生沢断層と鷹取山の隆起
■生沢断層系と鷹取山の傾動
平塚市下吉沢中沢橋から大磯町寺坂を通り月京に至る不動川の低地には生沢断層が走っています。生沢断層系は北東−南西走向の断層とそれを切る南北性の断層からなると推定されています。この生沢断層の西側にはこの地域で最も高い鷹取山があり、第三紀の礫岩(鷹取山礫岩)からなります。一方、断層の東側は、12-13万年前の海成層である吉沢層とその上位のローム層が重なっており、断層をまたいで地層の年代が大きく異なっています。この生沢断層は西側隆起の左横ずれ断層と考えられています。
生沢断層西側にも、鷹取山を取り囲むように、第三系礫岩の上に12-13万年前の海成層である吉沢層と箱根火山から飛来した吉沢ローム層が重なっています。鷹取山を遠方から見ると、鷹取山を中心として、なだらかな平坦面が傾き下がっているのがわかります。これは吉沢層の堆積面(吉沢面)が鷹取山の隆起に伴って、傾動しているからなのです。
また、生沢断層の南方延長には、相模湾の中に北東−南西の直線的な明瞭な谷地形が認められます。この谷も生沢断層の延長と考えられます。
▲鷹取山北側の吉沢面の傾動(湘南平より) |
▲鷹取山を中心とした吉沢面の傾動(日向岡より) |
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