わたしたちは「相模川流域の自然と文化」をテーマに活動している地域博物館です

月の形と位置の変化

ガイドブック 星空博物館 (第2章 太陽と月の現象)

月の形と位置の変化

平成15年3月発行


三日月(左)と上弦の月(右)

 月がどのような形に見えるかは、地球と月と太陽の三者の位置関係で決まります。地球から見たとき、月と太陽が同じ方向にあると新月となり、反対の方向にあると満月になります。そこで、満月は、太陽が西に沈むのと入れ替わりに東の空に昇ります。
 月は地球のまわりを、平均すると29.5日でひとまわりします。そこで新月から次の新月までは29.5日かかります。新月から数えた日数を月齢と言い、満月は月齢14〜15になります。
 むかし、日本のこよみは、この月の満ち欠けのひとめぐりを一ヶ月としていました。新月を1日(ついたち)とし、次の新月までを一ヶ月としていたのです(つまり、毎月同じ日にほぼ同じ形の月が見られたことになります)。現在のこよみは、一ヶ月を30〜31日としているので、毎月少しずつですが月の形は日付とずれてゆきます。

満月(右)と月齢20の月(左)

 月が地球を一ヶ月近くかけて一周するのに対し、地球(左の下の図の人の顔)は、1日でひとまわり(自転)します。そこで月も太陽のように1日で天地をぐるりとひとめぐりします。ただし、これは完全な1周にはなりません。人の顔が1周するあいだに、月のほうも1/30周ほど動いてしまうからです。その結果、毎日同じ時間に月を見ると、形とともに見える方向も少しずつずれてゆきます。
 下の図は、夕方に月のみえる方角を表しています。三日月は夕方は西に、上弦の時は南に、満月だと東に見えます。それぞれの月は、時間とともに西に向って移動します。三日月はまもなく沈み、上弦は夜中になると沈み、満月が沈むのは翌朝になります。
 月はいつも、地球の自転により西に運ばれながら、自分の公転で毎日位置を東にずらしているわけです(実際はさらに地球の公転がからんでいます)。

月の動きと満ち欠け 右から太陽が照らしています

夕方に月の見える方角










ページの先頭へ