19世紀終わりから20世紀はじめにかけて、火星を望遠鏡でスケッチして観測をしていた時代は、いわゆる運河が見えるかどうか、といった論争が行われ、それが火星に知的な生命がいる、というような考えにもつながっていきました。
代表的な地形は、名前が付けられ、火星面の名所になっています。おおまかには明るいオレンジ色に見える地形は大陸、暗く見える地形は海や水路と見なされていました。大シルチスは火星面で最も有名な模様です。南を上にして見る望遠鏡では、逆三角の形に見えます。その南(上)にまるく見えるヘラスも目立ちます。東に目を移すと、経度0度、子午線湾と呼ぶ独特の爪のような地形が東に延びています。その先がマーガレット湾、一つ目のように見える太陽湖が並びます。北半球の模様は以外と目立たず、アキダリアの海、ユートピアといった暗いもようがわかりやすいところです。 |
ガリレオのスケッチ アントニアジのスケッチ ホイヘンスのスケッチ スキャパレリのスケッチ アントニアジの火星図 次項の探査機の火星図と見比べると、特徴をよく捕まえていたことがわかる。 |