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星食

平塚の星空 (天文現象1978〜1997)

星食

最終更新 1998年5月

星食は、星が月に隠される現象です。日食や月食とちがって、隠れてしまっている間はただの月しか見られませんので、隠される瞬間と再出現の時を観察します。星座を構成するようなふつうの星は、点像なので一瞬に消え、また一瞬に現れます。金星や火星などの惑星は面積をもって見える天体なので、徐々に隠され、徐々に出現します。

1989年12月2日の金星食 広角レンズによる潜入前
金星食 宵の明星が月齢4 の月に隠される現象でした。平塚では金星が月の南部の縁近くに潜入、出現しました。惑星は小さいながら面積を持っているので、ゆっくり潜入、出現するようすが見られます。金星の表面輝度は月より明るく、このため月よりも輝いて見えました。出現は、細いたおやかな月から、光り輝く涙がこぼれる瞬間を見るようでした。


スピカの食(1994 年11 月30 日) おとめ座の1 等星スピカが、未明の空で細い月に隠された現象です。星食の観察には、しばしば月のまぶしさが妨げになります。このように細い月が明るい恒星を隠すケースは、月と星の明るさの差が小さく、観察しやすい星食です。


1994年11月30日スピカ食

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