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発掘調査から見た平塚の特質
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発掘調査から見た平塚の特質

最終更新:2004年10月2日

  相模川右岸の下流域に立地する平塚市には、その立地条件からくる特徴ある遺跡が展開しています。
 原口遺跡では「五領ヶ台式土器」を伴う竪穴住居が9軒発見されました。この時期の遺跡を調べますと、意外に少なく、しかも住居跡の軒数も多くはありません。このことから、原口遺跡は周辺集落の拠点的な集落であることがわかります。つまり、古相模湾に面した五領ヶ台貝塚は原口遺跡の出先的な状況で形成された貝塚と理解されます。
 古墳時代の真土大塚山古墳は相模川流域の最南端の砂丘列に立地し、唯一、流域で三角縁神獣鏡を出土した前期古墳として知られています。鏡は大和王権とのつながりを示すものです。なぜ、平塚の真土に造られたのでしょうか。その背景には、大和王権が東国支配を貫徹するために、海の道・陸の道の要所であった地域を支配する必要性があったからだと思います。その結果としての鏡と理解します。
 古代に置かれた相模国府については、平塚市四之宮説が近年有力視されるようになりました。その背景には、交通の要であり、東国の入り口の拠点として、平塚が国府としての立地条件を備えていたことがあげられます。
 このように、時代の節目節目にあって相模川流域の要として位置づけられてきた平塚の立地条件こそが、その最大の特質であると考えます。


古代の東海道
古代の東海道(東中原E遺跡第4地点)
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