わたしたちは「相模川流域の自然と文化」をテーマに活動している地域博物館です

アマガエル

カエルと淡水魚 (カエルのなかま)

アマガエル

最終更新 1998年5月

Hyla japonica
(アマガエル科)
もっとも普通に見られるカエルで、ゲッゲッと元気よく鳴く声はどこの水田でも聞くことができる。体の色は緑色かうす茶色で、不規則な斑紋があることがよくある。周囲の色彩によっても色が変化し、白い壁にとまっているものは、びっくりするほど白っぽくなる。どの色の場合も、鼻先から目と耳を通る茶色い帯があり、シュレーゲルアオガエルなどと見分けるポイントになる。また足指の先には発達した吸盤がある。産卵期は5月から7月にかけてで、水の入った水田に集まり、雄は喉にある鳴き袋をいっぱいにふくらませて、体のわりには大きな声で夜通し鳴き続ける。雨が近づくと昼間にも鳴き出すことがあり、天気予報をする動物として知られる。アマガエルの卵塊は小さな塊で稲の植わった水田の中に生まれるので、見る機会は少ない。産卵期以外は、土手や雑木林の縁など草や低木の上で生活し、水田を遠く離れた所でも姿を見かける。日当たりのよい葉の上でじっとしていることもあるが、皮膚から分泌される粘液が乾燥から体を守っている。ハエなどの虫が近づくと、長い舌をすはやく伸ばして捕らえる。冬には落ち葉の下や枯草の間、木の洞などに潜り込んで越冬し、この時期にはどの個体のうす茶色になっている。

鳴き袋をふくらませるアマガエル

アマガエルの分布

草にとまるアマガエル


越冬した淡色のアマガエル

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