わたしたちは「相模川流域の自然と文化」をテーマに活動している地域博物館です

鍋と鉄瓶

食の民具たち 平成16年冬季特別展 (4 鍋と釜)

鍋と鉄瓶

図録 平成16年1月発行

 昔と今の鍋の違う点は、第一に材質。主流は鉄→アルミニウム→ステンレスと変わった。第二に鍋の弦で、自在かぎに吊したため。第三に鍋底が丸いこと。釜も同様で、薪や藁の炎は高く上がるので丸い方が全体に熱が回って良く、現在のように扁平だと底が焦げ付いてしまう。第四に鍋底の三本足。これは床に置いて安定させるため。釜に足が無いのは、床に置くのはおはちに移すときぐらいだったから、自立させる必要が無かったのだろう。
 ある人から「毎朝、母が鉄瓶を磨く音で目が覚めた。だからいつもピカピカに光っていた」という話を聞いた。鉄瓶はお客に見られるものだから常にきれいな状態で迎えるのがおもてなしだし、自在かぎとともに家のシンボル的存在でもあったことがうかがえる。

鍋(なべ) 鉄瓶(てつびん) 弦(つる) 釜(かま)






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