要法寺の山門入ると、右手にたくさんの千羽鶴や花が供えられた小さなお堂があります。千羽鶴や花が供えられ、しかも中に安置されている石仏はいつも表面がしっとり濡れています。何かを祈願する人が途絶えず、石仏が信仰の対象として息づいているのがよくわかります。
この石仏は浄行菩薩といわれるもので、かたわらにはタワシが置かれ、願い事をする人はこのタワシで浄行菩薩を洗い清めるわけです。菩薩の表面がしっとりと濡れ、つるつるしているのはタワシで洗い清めるためです。 浄行菩薩の信仰は、日蓬宗と密接に結び付いているのが特色で、旧市内の中では妙安寺や須賀の善性寺境内にもあります。善性寺の菩薩も同じようにタワシで洗って祈願するもので、かたわらにタワシが置かれ、菩薩の表面はつるつるになっています。 | |
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