わたしたちは「相模川流域の自然と文化」をテーマに活動している地域博物館です

平塚市博物館 特別展・企画展 ぼくたちはひとりぼっち? 案内
特別展・企画展 案内
平成26年度 夏期特別展
2014年7月19日(土)~9月7日(日)
私たちはいまだ、地球以外に生命が存在する天体を知りません。
しかし、昔から広い宇宙に同胞を求め想像力をはたらかせてきました。
「我々はこの広い宇宙で孤独な存在なのか?」 …人類はそう問い続けてきたのです。

近年、その問いに科学が答えるようになってきました。
太陽以外の恒星に惑星が公転していることも明らかになり、その数は今や1,000個を超えています。
中には地球のように液体の水が存在し得る環境の惑星も見つかりつつあるのです。

しかし、私たちは地球以外の生命を見たことがありません。
他の天体に“生き物らしきもの”が見つかったとして、それが生命だと判断できるのか…
それは「生命とは何か」という根源的な問いにもつながります。

本展示では、地球の生命の多様性を紹介しつつ、生命とは何か?を考えます。
そして太陽系における生命探査や太陽系外惑星探査の最前線、人類がこれまで考えてきた地球外生命や
地球外生命との交信の試みを紹介し、最後に宇宙での生命の可能性を考えてみたいと思います。
 展示構成
第1章 生命ってなんだろう? 地球の多様な生命を紹介しつつ、生命の定義について考えます。
地球の生きものたち 来館者の意見
地球に住むさまざまな生きものたちの標本・写真。
私たちに身近なものを展示しています。
生命とは何か? 生命の条件を来館者の皆さんの意見を付箋に書いて貼ってもらっています。
第2章 太陽系の生命 最新の惑星探査の成果を「生命」という視点で紹介します。火星、エウロパ、エンケラドス、タイタンを取り上げています。
火星人を扱ったSF作品 チムニーの実物標本と熱水噴出孔の模型
火星には知的生命がいると長らく考えられてきました。
“火星人”が登場する作品のほんの一部を展示しています。
熱水噴出孔の模型とその実物標本。太陽光があまり届かないエウロパにもこのような場所があれば、あるいは生命が…?
  
第3章 夜空の星に惑星を探す 太陽系外惑星の検出方法や発見されたさまざまな系外惑星を紹介。最新の発見数は日々更新されています。
様々な系外惑星 最新の系外惑星数表示
発見された系外惑星の姿は個性豊か。
そんな惑星たちをトレーディングカード風に紹介しています
系外惑星は日々、発見されています。
発見数もできる限り最新の数字を紹介しています。
  
第4章 生命を育む条件とは? どのような惑星であれば生命が誕生し育まれていくのでしょうか? その条件を考えます。
来館者の意見2 水とハビタブル・ゾーン
ここではいきものが生きていくのに必要なものを考えます。
こちらも来館者に考えを書いてもらっています。
生命にもっとも必要だと思われる“水”をキーワードに、生命が存在できる領域「ハビタブル・ゾーン」について紹介しています。
  
第5章 空想から科学へ 人類が空想してきた地球外生命から科学的な地球外生命探しへ。その方法を紹介します。
人類が想像してきた宇宙人 赤外線カメラ
まずは人類がこれまで空想してきた地球外生命を紹介。
さまざまな小説・映画・フィギュアが所狭しと並んでいます。
惑星に生命が存在する徴候を捉えるにはどうすればいいでしょうか?赤外線カメラでバイオマーカーを実際に体験できます。
  
第6章 同胞を求めて 今までに人類が試みてきた地球外生命との交信プログラムを紹介します。
様々なSETI ボイジャー・レコードの中身
これまで人類が行ってきた地球外知的生命との交信を紹介。
地球外生命へ送ったメッセージのレプリカも展示しています。
ボイジャー探査機が搭載した地球外知的生命へのメッセージ・レコード。その中身も見られる(聞ける)ようになっています。
  
第7章 ぼくたちはひとりぼっち? 本展のタイトルでもあるこの問いに、皆さんでドレイク方程式を解いて考えます。
ドレイク方程式のヒント 来館者のドレイク方程式の解答
恒星が惑星を持つ割合、ハビタブル・ゾーンにいる割合など、
ドレイク方程式を解くためのヒントが展示されています。
来館者の皆さんが計算したドレイク方程式の結果は、
集計してグラフにして掲示しています。
  
 関連行事

 講演会
第1回 「アルマ望遠鏡で見つめる星と惑星の誕生」 平松 正顕 氏(国立天文台チリ観測所 助教) →講師プロフィール
日時:8月16日(土) 午後3時30分~午後5時
場所:講堂  参加:自由  料金;無料
第2回 「すばるやTMTで探る太陽系外惑星」 成田 憲保 氏(国立天文台太陽系外惑星探査プロジェクト室 特任助教) →講師プロフィール
日時:8月24日(日) 午後3時30分~午後5時
場所:講堂  参加:自由  料金;無料
第3回 「紙と鉛筆とコンピュータで探る惑星の作り方」 武藤 恭之 氏(工学院大学基礎・教養教育部門 助教) →講師プロフィール
日時:8月30日(土) 午後3時30分~午後5時
場所:講堂  参加:自由  料金;無料

講演会講師プロフィール
第1回
平松 正顕(ひらまつ まさあき)氏

大学共同利用機関法人 国立天文台 チリ観測所 助教

 1980年、岡山県生まれ。博士(理学)。2008年、東京大学大学院理学系研究科天文学専攻博士課程修了。台湾中央研究院天文及天文物理研究所 博士研究員/ALMA地域センターアストロノマーを経て2011年3月より国立天文台ALMA推進室(2012年4月より、チリ観測所)助教。総合研究大学院大学物理科学研究科天文科学専攻 助教を併任。
 研究分野は電波天文学、星形成。野辺山45m電波望遠鏡、10mASTE望遠鏡(チリ)、サブミリ波干渉計SMA(ハワイ)などを用いて、太陽程度の質量の恒星が誕生する現場を観測している。特に、生まれ来る恒星の質量が決まるメカニズム、低質量原始星のまさに誕生の瞬間などを観測的に明らかにしたいと考えている。
 また、チリに設置されたアルマ望遠鏡の教育・広報主任として、講演活動や各種取材対応、文章執筆などを精力的に行っている。
第2回
成田 憲保(なりた のりお)氏
大学共同利用機関法人 国立天文台 太陽系外惑星探査プロジェクト室 特任助教

 1981年生まれ。2003年東京大学理学部物理学科卒業、2008年東京大学大学院博士課程終了。博士(理学)。
 2008年4月より日本学術振興会特別研究員PDとして国立天文台に勤務し、2011年4月から国立天文台研究員、2012年4月から国立天文台特任助教。太陽系外惑星系の観測を通して、その惑星系がどのようにしてできたのか、惑星がどのような環境にあるのかを研究している。
第3回
武藤 恭之(むとう たかゆき)氏
工学院大学 基礎・教養教育部門 助教

 1982年、東京都生まれ。2010年3月、京都大学大学院理学研究科物理学・宇宙物理学専攻博士課程修了。博士(理学)。大学院修了後、東京工業大学地球惑星科学専攻にて日本学術振興会特別研究員を経て、2012年4月より工学院大学基礎・教養教育部門助教。
 研究分野は、惑星形成理論・原始惑星系円盤。惑星を作る母体である原始惑星系円盤の理解を通じて惑星形成過程の理解を深めていくことを目標としている。原始惑星系円盤の中で起こる力学的な物理過程に関する理論的研究を行う一方で、最近は観測チームとの協力により、原始惑星系円盤そのものに関する観測的な研究も進めている。さらに、将来の望遠鏡によってどのようなサイエンスが可能になるかという検討を進めるチームの一員としての活動も行っている。
 連続講座「アストロバイオロジー入門」 講師はいずれも塚田 健(当館学芸員)
第1回「アストロバイオロジーってなんだ?」 ※終了しました
日時:7月27日(日) 午後3時30分~午後5時
場所:講堂  参加:自由  料金;無料
第2回「太陽系に生命を探る」
日時:8月2日(土) 午後3時30分~午後5時
場所:講堂  参加:自由  料金;無料
第3回「太陽系外に惑星を探す」
日時:8月3日(日) 午後3時30分~午後5時
場所:講堂  参加:自由  料金;無料
 体験教室「DNAを取り出そう」
第1回 日時:7月29日(火) 午後1時30分~午後3時30分 ※終了しました
場所:科学教室  参加:往復はがきに作られる方全員の氏名・学年、代表者の住所・電話番号を書いて7月17日(木)までに博物館へ申込  定員:15人(応募多数時抽選)  料金:無料
第2回 日時:8月15日(金) 午後1時30分~午後3時30分
場所:科学教室  参加:往復はがきに作られる方全員の氏名・学年、代表者の住所・電話番号を書いて8月2日(土)までに博物館へ申込  定員:15人(応募多数時抽選)  料金:無料
 雑貨団シアトリカル・プラネタリウムVol.30 「ディスカバ~る!」 ※第1回第2回ともに内容は同じです。
第1回 日時:8月29日(金) 午後2時30分~
場所:プラネタリウム室  参加:8月5日(火)午前10時より博物館まで電話申込  料金:200円(18歳未満65歳以上無料)  出演:雑貨団
第2回 日時:8月29日(金) 午後6時30分~
場所:プラネタリウム室  参加:8月5日(火)午前10時より博物館まで電話申込  料金:200円(18歳未満65歳以上無料)  出演:雑貨団
雑貨団の「ディスカバ~る!」公式webページはこちら(あらすじなども載っています)
 特別展示解説  場所:博物館特別展示室  参加:自由  各回50分程度
第1回 7月19日(土) 午後3時~ ※終了しました
第2回 8月 5日(火) 午後4時~
第3回 8月 8日(金) 午後4時~
第4回 8月23日(土) 午後3時~
第5回 9月 7日(日) 午後3時~
 特別展図録
平成二十四年度 春期特別展図録『天の川銀河へようこそ』

平成二十六年度 夏期特別展図録『ぼくたちはひとりぼっち? 地球の外に生命を探して』 A4版/56ページ/1,000円

目次
第1章 生命ってなんだろう?
1-1 多種多様な生きものたち 1-2 これは生きもの? 1-3 生命とは何か?
第2章 太陽系の生命
2-1 火星 ~地球外生命探しのはじまり~ 2-2 氷衛星 ~エウロパとエンケラドス 2-3 タイタン ~炭化水素が循環する世界~
第3章 夜空の星に惑星を探す
3-1 惑星の見つけかた 3-2 どこまで迫れる?惑星の姿  3-3 異形の惑星たち
第4章 生命を育む条件とは?
4-1 生命に必要なもの 4-2 ハビタブル・ゾーン
第5章 空想から科学へ
5-1 人類が描いた地球外生命 5-2 生命の徴を捉える
第6章 同胞を求めて
6-1 地球外生命の“声”に耳を澄ます 6-2 同胞へのメッセージ
第7章 ぼくたちはひとりぼっち?
7-1 ドレイク方程式 7-2 ぼくたちはひとりぼっち?

 
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