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探る会第229回 2012年2月 第228回野外報告と「マリンライフ」講演

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「相模川の生い立ちを探る会」 活動の記録

第229回 2012年2月18日
野外報告と講演



■ テーマ:第228回の野外報告と「マリンライフ」講演
 
 最初に、第228 回巡検「日本水準原点と浦安の液状化」の報告が、当日撮影した画像を使って会員により行われました。千代田区永田町1 丁目にある日本水準原点の標高が、東京湾平均海面より順次測量されていった経緯や、東日本大震災により補正された経緯などの説明がありました。浦安市の液状化現象による被害については、その被害状況が画像で解説され、埋め立て地の地盤が極めて細かい微細砂であったことが被害を大きくしたとのことでした。また、地盤沈下や噴砂などのメカニズムについて書籍で調べた結果についても報告があり、とても良く理解できました。
 次には先生より、海洋研究開発機構(JAMSTEC)横浜研究所で開催された企画展「マリンライフ-その進化と環境そして多様性-」 (開催期間:2011 年11 月26 日~2012 年3 月30 日) の内容について講演をいただきました。2010 年はユネスコの設定した「生物多様性年」でした。世界の海洋生物の生態調査が行われ、その結果が生物多様性条約第10 回締結国会議に報告されました。企画展「マリンライフ」はそうした背景から開催されました。その内容は、生命の誕生から進化のメカニズム、テクトニクスセッティグと生命の関連、そして相模湾の多様性などです。日本列島周辺の海域は、世界の13.5 %、33,629 種におよぶ多様な生物が生息し、中でも相模湾は生物の多様性に富んだ海であるとのことでした。こうしたJAMSTECによる海洋の生物多様性情報に関する研究の取り組みは、インターネット上で、JAMSTEC→データベース→BISMaLで検索ができます。
 その後、平成24 年度の活動日程表や役割分担について話し合いました。午後は室内作業に移り、収集した試料の登録作業や、岩石を顕微鏡で調べるために切断し薄片にする作業、巡検に使用した資料や撮影画像の整理などを行いました。(K. Y. )

                    

写真を元に巡検でみた日本水準原点や浦安市の液状化を振り返る 先生よりJAMSTECで行われた企画展「マリンライフ」の報告を聞く
▲画像を基に巡検でみた日本水準原点や浦安市の液状化を振り返る。 ▲先生よりJAMSTECで行われた企画展「マリンライフ」の報告を聞く。 
日本水準原点はこの標庫の中に納められている 霊岸島水位観測所
▲日本水準原点はこの標庫の中に納められている。(千代田区永田町) ▲日本水準原点の基となる平均海面は墨田川河口にある霊岸島水位観測所で計測された。
液状化で道路が建物基礎より約40 cm沈降 東日本大震災による液状化により約75 cmも浮き上がったマンホール
▲液状化で道路が建物基礎より約40 cm沈降した。現在は補修されている。 ▲東日本大震災による液状化により約75 cmも浮き上がったマンホール。
薄片を作るために岩石試料を切断する 切断した岩石を薄片にするために砥粒で研磨する
▲岩石の特徴を調べる薄片を作るために岩石試料を切断する。 ▲切断した岩石を薄片にするために砥粒で研磨する。


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