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相模川の生い立ちを探る会 2003年10月

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「相模川の生い立ちを探る会」 活動の記録

第142回 2003年10月21日 幕山


■箱根の寄生火山・幕山

 幕山(626m)は、箱根古期外輪山斜面にある寄生火山で、金時−幕山構造線上に位置しています。この線上にある寄生火山は北西−南東方向に並んでいて、フィリピン海プレートの圧縮応力により生じた弱線に形成されたものとされています。今回はこの幕山溶岩をみようというものでした。
 まず、湯河原町鍛冶屋の五郎神社から幕山公園へ向かって歩きました。湯河原梅林として知られる幕山南麓には、ロッククライミングの岩場が数多くあり、岩石の観察には最適です。この幕山溶岩は白っぽいデイサイト質部分と黒っぽい安山岩質部分が細かな縞模様をなし、著しい流理構造をなしています。幕山はこの溶岩からなる溶岩円頂丘なのです。
 当初の予定は湯河原町鍛冶屋〜幕山〜自鑑水〜南郷山〜鍛冶屋のコースでしたが、午後からの小雨模様となり、登山道沿いの地層を観察しながら、山頂まで登り、幕山往復のコースに変更しました。幕山山頂からは、相模湾に突き出た真鶴半島を眼下に見て、東に南郷山、南に城山、北方に星ヶ山を遠望することができました。

五郎神社に集合 根府川石の石垣
▲集合した五郎神社で、出発前の説明 ▲途中、根府川石を使った石垣を観察
基盤の岩石 幕山公園と岩場
▲新崎川の河原で基盤の岩石を観察 ▲梅林で知られる幕山公園と溶岩の岩場
ロッククライミング 幕山溶岩の露頭観察
▲ロッククライミングの練習中に失礼して観察 ▲幕山溶岩の岩場を観察する会員
登山道の露頭 山頂からの展望
▲小雨の中で登山道の地層を観察する ▲幕山山頂から見た真鶴半島も箱根溶岩が作った

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