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彗星がやってくる

ガイドブック 星空博物館 (第3章 太陽系の星たち)

彗星がやってくる

平成15年3月発行

 彗星のことをコメットといいますが、これは髪の毛を意味しています。長い髪をなびかせるように見える天体なのです。
 彗星は太陽系のはてにひろがるオールトの雲からやってくると考えられています。オールトの雲は氷や雪のかたまりが太陽系の最外縁を取り巻き、全体として雲状に存在する場所です。これらが彗星の卵で、何かの原因で撹乱されると飛び出して太陽へ向かって落ちてくるものが彗星になるのだろうと考えられています。そのため、新しく見つかる彗星のほとんどは放物線軌道や双曲線軌道という、二度と戻ってこない軌道を通ることを前提に計算されます。また、軌道が確定している彗星も多くは周期が1000年もあるような長周期軌道を描いていたりします。
 一方、短周期彗星という海王星軌道の外側からやってくる彗星も発見されています。これらの多くはエッジワース・カイパーベルトという短周期彗星の巣からやってくるものと考えられます。ときには木星や土星などの大惑星の引力によって軌道を変えられたと考えられる短周期彗星も見つかっています。

ヘール・ボッブ彗星

ヒャクタケ彗星




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