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外惑星の合と衝

ガイドブック 星空博物館 (第3章 太陽系の星たち)

外惑星の合と衝

平成15年3月発行

 地球の外側の軌道をまわる惑星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星を外惑星と呼びますが、地球に最も接近する時を衝(しょう)、反対に、最も遠い時を合(ごう)と言います。
 衝は、下の図のように太陽−地球−外惑星が一直線上に並ぶ時を表す言葉でもあります。また、合は地球−太陽−外惑星が一直線上に並ぶ時を表す言葉でもあります。

合と衝の位置
 地球上から見ると、衝の時は外惑星は夕方、日の入りとともに東から上り、ちょうど真夜中に南中します。地球との距離が最も近くなる時でもあるので、外惑星の光度が最も明るくなります。
 反対に合の時は太陽をはさんだ向こう側にいるため、地球との距離が最も遠くなり、そのぶん外惑星の光度も暗くなります。
 たとえば、木星の場合、衝の時の明るさは−2.6等になりますが、合の時は−1.8等と、明るさは約2倍の違いになります。

2020年7月21日0時の惑星の位置_ステラナビゲーター6
外惑星の中でも火星は地球のすぐ外側を回っているので、衝と言うより接近という方がピンとくるのですが、木星より遠い惑星たちはほぼ毎年規則的に衝と合を繰り返します。それは木星より遠い惑星たちがかなり遠くにいるため、地球の公転運動が地上での見かけの惑星の位置にはそれほど大きく影響しなくなるからです。木星、土星が並んでほぼ同時に合や衝を迎えるような事も起こるのです。ここでは2020年7月と、だいぶ先の話ですが、木星と土星がそろって衝を迎える時の様子を太陽系内での位置と地上での位置を比較してみます。
 21日に衝を迎える土星が南中し、15日に衝を迎えた木星が西側に位置しているのがわかります。

2020年7月21日、地上から見た真夜中の木星と土星の位置
ステラナビガーター6による



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