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威嚇のディスプレー

野鳥の観察 (6.コミュニケーション)

威嚇のディスプレー

ガイドブック14 野鳥の観察 平成7年3月発行

求愛と並んでディスプレーが使われる場面に鳥同士の争いがあります。追い払いたい相手が別の種類の場合は、ディスプレーは通じませんから、直接攻撃をしかけたり、飛び回って嫌がらせをしたりすることになります。一方、相手
が自分と同じ種の場合には、まず威嚇のディスプレーを見せつけて相手の反応をうかがうことになります。
威嚇のディスプレーは種類によって様々ですが、その基本的な姿勢は頭とくちばしをまっすぐ相手に向けて攻撃の意志を伝えることです。

81 威嚇するムナグロ

P81

★実際の争い
威嚇のディスプレーだけで、納まりがつかなかった場合には、実際に争うことになります。鳥同士の争いは、多くの場合はお互いに向き合って飛び上がり、足でけり合うようにして行われます。同じ種類同士の場合には、その争いが致命的なケガにまで発展するようなことはまずありません。
争いは縄張りへの侵入があった場合と、餌または採餌場所をめぐって起こる場合がほとんどです。

P82
★鏡への攻撃
よく自動車のバックミラーの回りに鳥の糞がついていることがあります。これはミラーに映った自分の姿を気にして、しばしばミラーに向かって攻撃をしかける鳥がいるためです。ジョウビタキやセキレイ類はそうした性質を強く持っています。ミラーに向かっていきなり攻撃するのか、威嚇のディスプレーを演じるのかに注意して観察してみましょう。
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