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いつさえずるか?

野鳥の観察 (6.コミュニケーション)

いつさえずるか?

ガイドブック14 野鳥の観察 平成7年3月発行

さえずりは主に繁殖期に出される声ですから、春から初夏にかけてが、そのピークになります。夏鳥として渡ってくるオオルリやキビタキなどがそろう5月がもっとも多くの種類のさえずりが聞かれる季節です。しかし、留鳥として1年中いる鳥には、他の季節にさえずる種類も少なくありません。ホオジロでは秋のさえずりにも縄張りを定める重要な意味があることが確かめられています。何月にさえずりを聞いたかチェックしてみましょう。

☆チェック☆71表


71-1 さえずるウグイス



★1日の中では
さえずりは早朝によく聞かれますが、それは採餌には不向きな薄暗い時間に集中してさえずるのだと考えられています。日中にもさえずりが聞かれる鳥もありますが、その種類はウグイス・ホオジロ・シジュウカラなど比較的限られています。さえずりを聞いた時間をチェックしてみましょう。

71-2 飛びながらさえずるヒバリ

☆チェック☆72表



★雌のさえずり
一般にはさえずりは雄の声ですが、種類によっては雌がさえずることがあります。一つはタマシギのように雄と雌の役割が逆転している場合です。こうした鳥では雌の方が派手な羽色をしています。
またイソヒヨドリ・オオルリなどでも雌のさえずりが記録されることがあります。オオルリの場合は巣に外敵が近づいた時に雌がさえずると言われます。
ルリビタキの場合は、完全な成鳥の羽になるまでに2年以上かかるので、雌にそっくりの若い雄がいます。そうした雄がさえずっていると、雌のさえずりと間違えられます。

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