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飛びながら何かしていないか?

野鳥の観察 (2.飛ぶ)

飛びながら何かしていないか?

ガイドブック14 野鳥の観察 平成7年3月発行

鳥は移動や餌などの探索のために空を飛んでいるわけですが、「飛びながら何かをしている」こともあります。飛んでいる鳥が何かをしていないか注意してみましょう。
タカのなかまはしばしば飛びながら、足指でつかんだ餌をついばみます。首をねじ曲げるようにしているしぐさはだいぶ無理がある姿勢に見えます。またタカでは繁殖期になると雄がもっぱら狩をし、巣を守る雌に餌を運びますが、その時に巣の近くで餌を飛びながら受け渡しすることがあります。足から足へと餌を渡すようすはサーカスを見ているようです。

P24
タカは飛びながら羽づくろいをすることもあるそうです。ツバメ類やヨタカなどは飛びながら餌をとっています(→p.36)。飛びながらさえずる鳥にもいくつかの種類があります(→p.69)。ツバメ類は飛びながら水浴びをし、また水を飲みます(→p.53,62)。求愛のディスプレーの中に特別な飛び方をするものもいます(→p.79)。

多くの鳥の中でもっとも飛ぶことに適応した鳥にアマツバメの仲間があります。我々の身近にもいるヒメアマツバメの場合も、地上に降りることはなく、巣にいる以外は空を飛んでいるのです。巣の材料も飛びながら集めるので、空中に漂っている羽毛や枯れ草がそれにあてられます。ヨーロッパアマツバメでは交尾も飛びながら行われ、また空中に漂いながら寝るとも言われています。

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