わたしたちは「相模川流域の自然と文化」をテーマに活動している地域博物館です

ホバリングとウィンドホバリング

野鳥の観察 (2.飛ぶ)

ホバリングとウィンドホバリング

ガイドブック14 野鳥の観察 平成7年3月発行

はばたきによって体を支え空中の1点にとまるような飛び方をホバリングといいます。世界の鳥の中で、もっとも巧みなホバリングをするのはアメリカ大陸のハチドリ類です。ハチドリ類は8の字を描くように翼を動かし、とまるだけでなく、後退することもできます。日本の鳥では、キクイタダキ・メジロ・ヒヨドリなどがホバリングを行い、枝先から虫を捕らえたり、花から蜜を吸ったりします。このホバリングは大きくエネルギーを消費する飛び方でもあります。
また、チョウゲンボウ・ノスリなどの大型の鳥もホバリングを行いますが、こうした鳥は風を利用し、風上に向かってはばたくことで姿勢を保っています。こうした飛び方はウィンドホバリングと呼ばれます。
さて、カワセミ・ヤマセミ・コアジサシなどもしばしばホバリングを行いますが、こうした種類は風を使っているのでしょうか。それとも自力でのホバリングができるのでしょうか。観察によって確かめてみましょう。風向きに関係なくホバリングしていたり、風のない日にも行えるようであれば自力のホバリングということになります。

P22-1

P22-2
ページの先頭へ