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_馬入祇園ばやし

平塚のお祭り −その伝統と創造− (I)

 馬入祇園ばやし


 馬入の囃子は、天保年間に馬入に滞在した西京の人が、「祇園社儀理」なる囃子を村人に教えたのが現在の祇園ばやしの源とされている。
 楽器は、横笛3、大太鼓1、締太鼓3、鼓1、三味線1の構成で、鼓と三味線が入る囃子は極めて珍しかった。今は横笛4、締太鼓4、大太鼓1、特大太鼓1、三味線1の構成で、鼓は入らない。太鼓は柔らかい音で、叩き方はおとなしい。
 曲目は、「社儀理」「引き返し」「子守」の三曲である。「社儀理」は屋台を曳き出す前後に演奏する優雅な曲。「引き返し」は屋台巡行中に奏する軽快な曲。「子守」は「ねんねこ」とも呼ばれ、屋台を納める前後に奏する静かな曲である。かつては囃子に合わせて日本舞踊を奉納したという。
 祇園ばやしは昭和25年の平塚復興祭で演奏したのを最後にしばらく途切れた。昭和52年に馬入囃子愛好会を設立し、子供たちの指導を始めたが、同59年、囃子の伝承者である武井常吉氏の通夜に子供たちが泣きながら「社儀理」を演奏したのを最後に、昭和59年に途切れた。平成13年に再び馬入祇園ばやし保存会を立ち上げて復活した。叩き手は小学生中心である。笛は子供の頃に愛好会で習った人が正確に吹け、若い人に教えて現在4名の吹き手がいる。
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