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平塚のお祭り −その伝統と創造− (I)

 幟


 幟は宵宮の朝に立てる。58社のうち27社が幟を立て、立てない神社は国旗を掲げる。
 現在は住宅が建て込み、遠方から幟を見渡せる場所は少なくなったが、吾妻橋付近から見る片岡神社の幟は趣がある。幟には「鎮守御祭禮 明治七年甲戌九月十五日 雪江間思敬謹書 當所氏子」と記してある。
 幟は通常左右とも同じ文面を記すが、真土神社の幟は向かって右が「精誠奉祭祀」、左が「維神降遊福」と珍しい文面が記されている。
 豊田の豊八幡神社の旧幟は、旗の長さが15m30cm、幅が1m85cmある。かつて県下第二の大幟といわれ、江の島からも見えたほどだったという。文面は左右とも「豊八幡大神 大正十二年九月吉日再調 豊田郷氏子中 大嶺牧大行拝書」である。幟旗と綱は神社で保管しており、竿も残っている。かつて9月30日の幟立てには豊田の全戸から人が出て立てたという。ある年、幟竿が折れて事故が起きたために使用されなくなった。
 幟竿はステンレス製が増えたが、昔ながらの丸太に榊の葉を挿した幟に風情がある。また大神寄木神社、城所貴船神社、上山下八幡神社は幟の枠に立派な彫刻が施されている。馬入神明神社にも幟枠の彫刻が保管されており、明治12年に沼津宿の彫師が手がけた豪華な彫り物である。
 鳥居の前で国旗2本を交差させる飾り方は、城所貴船神社、根坂間八坂神社と八剣神社、出縄粟津神社の4社で実施されている。

豊八幡神社の旧大幟  撮影 2005.07.09

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